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プロジェクト

海外総合事業

鉄道の全面改修によりインフラ機能を大幅に強化

Overhaul完了後の車両

人口1,300万人を超えるフィリピンの大都市、首都マニラ。同国におけるGDPの4割が集中する経済中心地として発展する一方、公共交通機関の不足による深刻な交通渋滞が問題となっており、早急な解決が求められています。

フィリピン首都圏内の高架鉄道3路線のひとつに、首都圏鉄道3号線(MRT3号線)があります。この路線は2000年に開業した後、日本企業の維持管理のもと、12年にわたり安定した運行を保ってきました。しかし、2012年以降、車両および鉄道システム全般の老朽化、スペアパーツ調達遅滞およびメンテナンスの不足によりシステムの稼働率の低下が顕著となりました。

そこで2019年5月に、円借款で「フィリピンマニラMRT3号線リハビリおよびメンテナンス業務」を開始。㈱オリエンタルコンサルタンツグローバルが施工監理等を担当しました。本事業では、劣化した車両72両のオーバーホールや、設備機器・路線の交換など既存インフラの改修を実施。2021年12月にリハビリ業務を完了しメンテナンス業務に移行しています。改修工事により、運行最大速度は30㎞から60㎞まで回復し、運行間隔も、安全性を保ちつつ9分から半減することができました。2022年3月には完成式典も開催され、フィリピン国のドゥテルテ大統領(当時)らも出席しています。今回の全面改修により、1日当たりの輸送能力は改修前の約2倍となる、およそ60万人にまで拡大。交通渋滞の緩和に寄与することが期待されています。